🩸貧血【病気・症状と治療】自分で症状改善と悪化予防を

貧血セルフケア

貧血 Anemia

貧血を治す本

 

WHO(世界保健機構)では、
鍼灸治療が
 貧血 に適応であることを認めています。

貧血とは

貧血とは「血液単位体積あたりのヘモグロビン (Hb) の減少」のことである。

診断基準

  • 小児、妊婦、老人 … Hb11g/dl未満
  • 思春期、成人女性 … Hb12g/dl未満
  • 成人男性 … Hb13g/dl未満

貧血の分類

貧血は平均赤血球容積 (MCV)を算出することで、小球性、正球性、大球性の3群に分類することができ、これによって、いくつかの貧血を疑うことができる。
*MCV:mean corpuscular volume 一個当たりの平均赤血球の容積。赤血球の大きさを表す。

貧血の一般症状

赤血球減少、Hb濃度低下→血液の酸素運搬能減少→酸素供給不足(多くの臓器や組織が酸素欠乏状態に陥る)

  • 中枢神経系 【機能低下】→ 頭痛耳鳴りめまい。立ちくらみ、失神、嗜眠傾向
  • 全身症状 → 易疲労感、倦怠感、微熱
  • 心肺系 【代償性に機能亢進】→ 動悸、頻脈、心不全、収縮期心雑音、静脈コマ音、息切れ、呼吸促迫、起座呼吸
  • 消化管 【機能低下】→ 食欲不振、悪心、腹部不快感
  • 皮膚・粘膜→顔色不良 (爪、眼瞼結膜)

○鉄欠乏性貧血

【鉄代謝の異常→Hb合成減少による貧血】

鉄欠乏によりヘモグロビン (Hb) が合成できず貧血を来たした疾患。
貧血の中で最も頻度が高い (70%)。
小球性低色素貧血。

〔原因・病態〕

  • 鉄摂取不足 … 動物性質白質の摂取不足 (若年女性のダイエット、極端な偏食)。
  • 鉄吸収障害 … 胃切除後、吸収不良症候群。
  • 需要増大 … 思若期、妊娠時、授乳時、未熟児における乳児期後期。
  • 喪失増大 …子宮筋腫などによる過多月経、消化管出血 (潰瘍)、痔核、スポーツ選手

〔好発〕若年~中年女性(成人女性の8%)

〔症状〕

  • 貧血の一般症状
  • 特異的症候;
    【鉄は細胞増殖に不可欠 →∴回転の速い爪、粘膜に障害】
     爪は脆くなり変形、スプーン状爪(さじ爪)
     舌乳頭萎縮、舌炎 (舌が腫れてしみる、赤い平らな舌)、口角炎
      【粘膜は特に上部消化管が侵されやすい】
     嚥下障害 【炎症が次第に下行し、食道粘膜を侵す】
     萎縮性胃炎、異食症

*嚥下障害:鉄欠乏性貧血に舌炎、口角炎、食道粘膜病変による嚥下障害を合併した疾患をプランマー・ウィンソン症候群という。

○巨赤芽球性貧血

【DNA合成障害】

骨髄中に巨赤芽球*を認める貧血の総称
【DNA合成に不可欠なVit.B12または葉酸を欠くため、DNAの合成障害 → いびつな細胞 (巨赤芽球) ができあがる】
大球性正色素性貧血

*巨赤芽球
Vit.B12や葉酸はDNA合成に不可欠だが、RNA合成には不要。従って、Vit.B12または葉酸欠乏時には核は未成熟なのに対し、細胞質は成熟したいびつな形態を示す赤芽球となり、通常、正常赤芽球より大きい。
巨赤芽球は成熟を完了せずに (出来ない)、多くは骨髄内で崩壊する (廃棄処分される) → これを無効造血と呼ぶ。巨赤芽球の末梢血への出現頻度は低い。

〔原因〕

  • Vit.B12欠乏 【Vit.B12欠乏でDNAの合成が阻害される機序は不明】
    胃切除後→胃全摘後1年で鉄欠乏貧血、3~5年でVit.B12欠乏性貧血を発症する。
    胃壁細胞の障害による内因子分泌障害→悪性貧血
    • 内因子欠乏による吸収障害 【Vit.B12は胃壁細胞から分泌される内因子と結合し、回腸より吸収される】
    • 回腸のVit.B12吸収障害 … クローン病 etc の回腸末端の病変、吸収不良症候群
    • 摂取不足 … 慢性アルコール中毒患者、菜食主義者 (Vit.B12は肉、卵、レバーなどに多い)
  • 葉酸欠乏
    吸収障害 … 免疫抑制薬、経口避妊薬、抗痙攣薬、慢性アルコール中毒
    摂取不足…食欲不振、偏食
    需動亢進 … 妊婦、造血亢進 (溶血性貧血)、悪性腫瘍
    (欠乏) 細胞増殖の盛んな血液細胞や消化管粘膜、皮膚の細抱が障害される。

○悪性貧血

【巨赤芽球性貧血の代表疾患】

胃粘膜の壁細胞の障害のために、内因子が分泌されなくなった疾患。
大球性正色性貧血

〔病理・生理〕
胃壁細胞の障害による無酸症を伴う高度の萎縮性胃炎
→ 内因子分泌障害 → Vit.B12の吸収障害
 → 骨髄造血細胞の核酸合成障害 → 巨赤芽球性貧血

〔原因・病態〕

不明。自免疫学的機序が関与 … 自己抗体 (抗内因子抗体・抗壁細胞抗体)陽性が多い。

〔好発〕高齢者に多い。

〔症状〕

  • 貧血の一般症状
  • 消化器症状
    食欲不振、胸やけ、下痢【壁細胞消失→ 胃酸も分泌されなく消化不良】
    萎縮性舌炎 (悪性貧血ではハンター舌炎という)
    【Vit.B12は舌乳頭の増殖に不可欠】
  • 神経症状(Vit.B12欠乏共通症状)
    【Vit.B12は神経の髄鞘の維持に不可欠】
    深部感覚異常、錐体路障害
  • 【亜急性脊髄連合変性症 (脊髄後索+側索に病変)】
    感覚障害、筋力低下【末梢神経の障害】

  • 年齢に不相応な白髪 (Vit.B12共通症状)
    【DNA合成障害→毛母でのメラニン合成障害】

○溶血性貧血

赤血球の早期破壊が亢進、末梢血中の赤血球数が減少し貧血を来たした病態(血管外溶血)。
酸素運搬能力には支障はない。

〔症状〕

  • 貧血の一般症状 【末梢組織が赤血球不足】←【赤血球寿命の短縮】
     【骨髄はがんばり、過形成】(末梢血)網赤血球増加。
     【造血能は正常。代償性に骨髄の赤血球産生が亢進】
  • 黄疸(ビリルビン胆石) 【壊れた赤血球からHbが遊離、ビリルビンに】
    〔生化〕LDH上昇、GOT(AST) 【赤血球に含まれる酸素が血中に逸脱】
        間接ビリルビン増加 【血管外溶血のため】
        血清ハプトグロビン減少
     【Hbの専用タクシー、溶血で流出するHbに消費され減少】
        便・尿中ウロビリノゲン増加
     【間接ビリルビン→直接ビリルビン→腸内細菌叢により分解】
  • 脾腫 【脾臓は血管外溶血における赤血球の処理工場】

○遺伝性球状血球症

赤血球が球状化してしまう疾患。赤血球は容易に脾に促えられ破壊される。(血管外溶血)
先天性溶血性疾患の80%を占める。

〔疫学〕多くは常染色体優性遺伝

〔病態〕赤血球膜の脆弱性が亢進→浸透圧抵抗が衰弱→Na+と水が細胞内に流入。

〔症状〕

  • 貧血の一般症状
  • 脾腫 (必発) 黄疸、貧血 (貧血は少ない、急激な増悪はある)
  • 胆石 (ビリルビン胆石)の合併症が多い (50%)。

○再生不良性貧血

【骨髄における全般的造血機能低下】

造血幹細胞自体あるいは造血環境に障害
→骨髄が低形成となり
→末梢血の汎血球減少症 (赤血球・白血球・血小板減少) を来たす疾患。
正球性正色性貧血のことが多い。

特定疾患治療研究対象疾患

〔原因・分類〕

  • 先天性
    ファンコニ貧血
    常染色体劣性遺伝疾患
    身体多発奇形(心奇形、腎奇形、骨格奇形などの先天奇形)、出生時よりの低身長、色素沈着 etc.
    貧血は4~12歳の間に発現。悪性腫瘍の合併(白血病、肝腫瘍)
  • 後天性
    • 特発性 (90%)
      • 造血肝細胞自体に異常があり、増殖能が低下。
      • 何らかの免疫学的機序が関与し、それによって造血環境が障害されている。
    • 続発性
      肝炎ウイルス (最多)、薬剤 (クロラムフェニコール、抗癌剤)、放射線、ベンゼン

〔症状〕

  • 【赤血球不足】貧血の一般症状
  • 【白血球不足】易感染傾向、発熱
    【骨髄系の多機能細胞が侵され易く、好中球減少→免疫力低下】
  • 【血小板不足】出血傾向、紫斑、鼻出血

*溶血はない。 ∴原則として肝・脾腫、リンパ節腫大がないのが特徴。

 

貧血の東洋医学的な見方

《脾気虚弱》:脾を強化し、気虚を治療する。食欲不振、倦怠感、便が稀薄、舌色薄など。
《気血両虚》:気と血を補う。顔色蒼白い、力が抜ける、倦怠感、めまい、心悸亢進、息短いなど。
《脾胃虚弱》:脾を強化し、血を養う。口唇や爪・粘膜が白い、食量減少、倦怠感など。
《脾腎陽虚》:脾を強化し、腎を補う。元気がない、しゃべりたくない、寒さ嫌う、四肢冷える、汗でやすい、腰だるいなど。
《肝腎陰虚》:肝腎を滋養する。腰と足がだるい、めまい、微熱、盗汗、不眠、月経過多など。

 

貧血の精神的および感情的要因

~”うん…でも…”というあいまいな態度。
~喜び・楽しみ・幸福感に欠ける。
~人生・生活への不安感。
~本当に良い気分がなかなか味わえない。

 貧血におすすめのフラワーエッセンス

*感情のクリアリングには…
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貧血のホメオパシーレメディー

  • Calc Phos 6X:骨髄に働きかける、鉄の吸収を助ける。
  • Ferr Phos 6X:鉄の吸収を助ける。抗炎症。
  • Nat Mur 6X:鉄の吸収を助ける。消化吸収を促進。
  • Cinchona:大量出血、消化不良、ガス、ゲップ、神経質。
  • Phosphorus:鮮明色の出血、鼻血、暗闇を怖がる、神経質。
  • Ferrum Met: 生理による出血過多、倦怠感、悪心。

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貧血のヨガ・セラピー

貧血のヨガ

アサナ
 スリヤナマスカ、 ブジャンガアサナ、 シャラバサナ
 サルヴァガサナ、 ハラサナ、 マツヤサナ、 パスチモタナサナ
 均衡のアサナ
プラナヤマ
 ナディショッダナ、 シータリ、 ウッジャイ (シャバサナで)。

 

貧血のレイキ・ヒーリング (霊気療法)

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チャクラについて »

Chakras
  マニプラ・チャクラ Manipura (Solar plexus Chakra)

Positions
  基本ポジション+反応のあるところ、肝臓、ハート。

貧血レイキ 貧血レイキ手当

 

ハーブ療法

  • Yellow dock:鉄の吸収を助ける、肝臓と腸のサポート。
  • Nettles:鉄分を多く含む、その他のミネラル分も。
  • Ashwaganda:ストレスへの抵抗能力を高める、血を造る。
  • Amala:ストレスへの抵抗能力を高め、ビタミンCを多く含む。
  • Gentian:胃での吸収力を高める。
  • Dong Quai:造血、滋養強壮。

 

食事法

純良自然醸造のみそ・醤油・自然塩で調味。白砂糖をやめる。腸の働きを助けるために発酵食品を毎日少量ずつ(たくあん・みそ漬け・梅干・納豆等)、玄米もち・未精製白殻類を主食。粉を乾煎りしてお好み焼きにしてもよい。青菜・にら・人参・黒ごま(大さじ3杯くらい毎日食べる)・蛋白質は豆類・豆製品・麩・木の実など、動物性が多いと逆効果。海藻は毎日少しずつ。梅肉エキスを朝夕飲むのもよい。純良梅干に自然醸造の醤油を1・2滴たらし、熱い番茶か健康茶または熱湯を6分目位そそいで飲む。これは新陳代謝を盛んにし、胃腸の働きを助け、風邪の予防にもよい。

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