- ホーム »
- 病気・症状と治療 »
- 骨粗鬆症
骨粗鬆症-病気・症状と治療
骨粗鬆症 Osteoporosis
骨粗鬆症の概念
骨量(骨塩量)の減少によって骨の微細構造に乱れが生じ、骨が脆くなった状態。
骨の吸収率 > 骨の形成率のために、有の絶対量が減少。
骨量が同性、同年齢の人に比べて病的に減少している状能。
骨粗鬆症の分類・病態
○原発性骨粗鬆症
- 閉経後骨粗鬆症(I型)
高回転型骨粗鬆症 【破壊細胞による骨吸収が増加】
エストロゲンの欠乏に基ずく骨粗鬆症で、比較的進行が早い。
【閉経を境に骨塩濃度は急激に減少】
骨代謝回転は亢進し活発な骨形成・骨吸収が行われているが、骨吸収が骨形成を凌驚。
やせ型女性に好発 - 老人型骨粗鬆症(II型)
多くは低回転型骨粗鬆症 【骨芽細胞による骨形成が低下】
成熟した骨は絶えず骨改変を受けるが、加齢とともに骨吸収が骨形成を上回り、骨量が減少し始める。
○続発性骨粗鬆症
原因疾患;甲状腺機能亢進症、副甲状腺機能亢進症、性腺機能低下症、クッシング症候群、糖尿病、壊血病、Ca欠乏、Vit.D過剰、長期臨床、無重力状態、関節リウマチ etc
骨粗鬆症の好発
骨折好発部位;脊椎椎体骨折、大腿骨頸部骨折、橈骨遠位
【骨量減少は、海綿骨の多い部分で起こりやすい】
骨粗鬆症の疫学
男女1:8で女性に多い。
80歳前後では人口の50%、女性では65歳以上の50%が骨粗鬆症。
骨粗鬆症の症状
骨量減少のみでは無症状→容易に骨折する。
- 腰背部痛
(徐々に発症)重感、易疲労性、鈍痛 【骨梁の微小骨折による痛み?】 - (急激に発症)激しい腰痛や背部痛
- 腰背部変形 【圧迫骨折や背筋力低下による】
後彎変形、胸椎後彎の増強(円背(えんぱい)、または亀背(きはい))、身長短縮 - 易骨折性
【骨脆弱性が亢進し、わずかな外力でも容易に圧迫骨折を生じる】 - 椎体圧迫骨折(特に胸腰椎移行部Th8~11、L2-3)
- 大腿骨頸部骨折
- 橈骨遠位端骨折
- 内臓機能低下 【脊推の後彎変形により内臓を圧迫】
肺の低換気、肺炎、消化器症状(慢性食道炎、便秘、食欲不振、嘔吐、亜イレウス)
骨粗鬆症の検査
〔生化〕血清Ca、P、アルカリホスターゼ(ALP)が原則的には正常範囲(他との鑑別のため必要)