スリヤナマスカ (太陽礼拝)をご紹介します《ヨガ・セラピー》
スリヤは太陽のことで、ナマスカはあいさつのこと。
すなわちスリヤナマスカとは太陽に向かって朝のあいさつをするようなエクササイズ。
ヨガでは身体を巡るエネルギーの通り道をナディという。
最も重要なナディの一つピンガーラは生命力を司っていて、太陽と密接な関係にある。
スリヤナマスカは太陽からピンガーラを通して
全身にソーラーエナジーをめぐらせることができる。
定期的にスリヤナマスカを行うことでピンガーラの働きがバランスよく調整される。
ピンガーラがきちんと調整されていれば、心と体のエネルギーバランスもしっかり保たれる。
スリヤナマスカには12のアサナが入っていて
この12を合わせてひとつの型として繰返し用いることで、体が自然な流れをなす。
そして、この12のアサナが私たちの身体からプラナを生み出してくれる。
プラナはエネルギーのことで私たちの精神を養う。
このひとつの型をリズムよく行うことで宇宙のリズムと波長が合わせらる。
スリヤナマスカは、この型とプラナとリズムの3つの要素から成り立っている。
スリヤナマスカを朝、実行することでわたしたちの日々を一段と輝いたものにしてくれることは間違いない。
Time of practice : いつ行ってもよいが、食後は避ける。お腹が空のときがよい。
日の出の頃は一日中でいちばんピースフルな時間帯、日の出の時間帯が最も好ましい。
出来るなら窓を明け、太陽に向かって行う。
日の沈む時間帯もよく、この時間帯に行うと消化機能を活性化できる。
Preparation : 足を閉じ、または少し開いて立ち、手は横に自然にそえておく。
目を閉じ、体のバランスを認識する。
前後、左右に少し揺れたり、両足に同等の体重をかけて立っているかなど。
意識的に体をリラックスさせるようにする。
頭頂からおでこ、目、鼻とひとつひとつ徐々に意識しながら弛め、下へ下へおろし地面(床)まで下げる。
同時に足元から地球のエネルギーが伝わり体全体が包みこまれる。
最後に眉と眉の間に意識をもってくる。
赤く光り輝く太陽をイメージし、全身に癒しの光が降り注がれ、心にも染みわたる。
日の出の太陽に向かって、これから行うスリヤナマスカがシンクロナイズされていて、
その動きが湧きおこってくるのを頭の中で描く。
Position1 Pranamasana/プラナマサナ (Prayer pose)
目を閉じたまま、足を揃え真っ直ぐに立つ。
ゆっくり腕を動かし胸の前で合掌(ナマスカムードラ)をつくる。
生命の源である太陽に敬意を払う。全身リラックスさせる。
Breathing :通常の呼吸。
Awareness:physical- 胸部に spiritual- アナハタチャクラに
Mantra:オームミトラヤナマハ
Benefits :このポーズにより、これからの練習に集中して、また落ち着いて取り組めるようになる。
Position2 Hasta Uttanasana/ハスタウッタナサナ(raised arms pose)
腕を肩幅に開き、天井に向って伸ばす。頭、腕、体幹を後ろにそらせる。
Breathing:腕を伸ばしながら吸気。
Awareness:physical- 体幹を伸ばし、肺を拡げる。
spiritual- ヴィシュッダ チャクラに。
Mantra:オーム ラヴァイェ ナマハ
Benefits :このポーズで内臓のストレッチができ、消化機能を促進。
腕と肩の筋肉を鍛え、脊髄神経を正常な常態に保ち、肺を拡げる。肥満を解消。
Position3 Padahastasana/パダハスタナサナ(hand to foot pose)
上体を前に倒し、足元の横の床に手指(出来るなら掌)をつける。
膝は真っ直ぐ伸ばし、前額が膝に触れるように。力まず無理をしないこと。
Breathing: 前に倒れながら呼気。動作が止まったら腹部に力を入れ、さらに肺から息を吐ききる。
Awareness: Physical- 骨盤部分に。
Spiritual- スヴァディスタナ チャクラに。
Mantra: オーム スリヤ ナマハ
Contra-indications:背部腰部の不調がある人は、上体を足と90度のところで一旦止め、
背中を真っ直ぐにし、ゆっくり苦痛を感じないところまで倒す。
Benefits :このポーズで胃、腹部の不調と肥満を解消・予防。消化機能を促進、便秘解消。
血行を良くし、背中の柔軟性を養い、神経系統を調整。
Position4 Ashwa Sanchalanasana/アシュワサンチャラナサナ(equestrain pose)
右足を出来るだけ遠くに下げる、と同時に左足は膝を曲げる。
腕は真っ直ぐ伸ばす。 体重は両腕、左足裏、右膝と右足指にかける。
頭は後ろに傾け、背中は反らす。 目線は眉と眉の間に。
Breathing: 右足を後ろに引きながら吸気。
Awareness: Physical- 大腿から胸までの伸展に、または眉間に。 Spiritual- アジナ チャクラに。
Mantra: オーム バナヴェ ナマハ
Benefits :このポーズで内臓のマッサージ、機能活性化。下腿の筋肉を鍛え、神経系統のバランス調整。
Practice note :このポーズをとったときは両掌はしっかり床に着ける。上達してきたら、徐々に指先を床に当てるようにしてみる。
Position5 Parvatasana/パルバタアサナ (mountain pose)
左足を後ろから右足の横並びにもってくる。
同時に臀部を上にあげ、頭は両手の間に下げる。
上半身と下半身と床で三角形ができるように。
膝と肘は真っ直ぐ伸ばす。
なるべく踵は床につけるようにし、頭は膝に着けるようなイメージで。
力まないように。
Breathing:左足を下げながら呼気。
Awareness:physical- 腰部または喉部のリラックスに。
spiritual- ヴィシュッダ チャクラに。
Mantra:オーム カガヤナマハ
Benefits :このポーズにより、腕 脚の筋肉と神経が強化される。
脊髄神経(特に上部から肩部にかけて)も調整される。
Position6 Ashtanga Namaskara/シュタンガナマスカーラ (salute with eight parts or points)
膝、胸、顎の順に床につける。
上級者は膝、胸、顎を同時に床につける。
臀部、腰部、腹部は床に着けない。
Breathing:このポーズは呼吸を止める。
Awareness:physical- 腹部に。
spiritual- マニプラチャクラに
Mantra:オーム プシュネナマハ
Benefits :このポーズで脚と腕の筋肉を鍛え、胸部を発達させる。肩部から脊柱にかけて強化。
Position7 Bhujangasana/ブジャンガサナ (cobrapose)
腰を低くし、腿と腰は床に着ける。
肘は真っ直ぐ伸ばし、腕で体重を支える。
背中はアーチをえがき、胸は前に押し出す。
頭は後ろに反らせ、目線は眉間。
柔軟性がない場合は腕を少し曲げたままで。
Breathing:体幹を反らせながら吸気。
Awareness:physical- 脊柱のリラクゼーションに。
spiritual- スヴァディスタナ チャクラに。
Mantra:オーム ハランヤガルバヤナマハ
Benefits :このポーズで背部の柔軟性と血行促進、神経系統の調整ができる。 また生殖器管を調整し、消化器管を活性化させる。便秘解消に。肝臓、腎臓、副腎のマッサージ効果。
Position8 Parvatasana/パルバタサナ (mountain pose)
Position7から手足は同じ位置のままPosition5のポーズをとる。
腰は高く、踵は床に着ける。
Breathing:腰部を上げながら呼気。
Awareness:physical- 腰部と喉部のリラックスに。 spiritual- ヴィシュッダ チャクラに。
Mantra:オームマリチャヤナマハ
Position9 Ashwa Sanchalanasana/アシュワサンチャラナサナ (equestrain pose)
Position4と同じポーズ。
Breathing: 右足を後ろに引きながら吸気。
Awareness: Physical- 大腿から胸までの伸展に、または眉間に。
Spiritual- アジナ チャクラに。
Mantra: オーム アディヤヤナマハ
Position10 Padahastasana/パダハスタナサナ (hand to foot pose)
Position3と同じポーズ。
Breathing: 前に倒れながら呼気。
Awareness: Physical- 骨盤部分に。
Spiritual- スヴァディスタナ チャクラに。
Mantra: オーム サビテナマハ
Position11 Hasta Uttanasana /ハスタウッタナサナ(raised arms pose)
Position2と同じポーズ。
Breathing :腕を伸ばしながら吸気。
Awareness:physical- 体幹を伸ばし、肺を拡げる。
spiritual- ヴィシュッダ チャクラに。
Mantra:オーム アルカヤナマハ
Position12 Pranamasana/プラナマサナ (Prayer pose)
Position1にまた戻る。胸の前で合掌。
Breathing :通常の呼吸。
Awareness:Physical- 胸部に。
Spiritual- アナハタチャクラに。
Mantra:オームバスカラヤナマハ
Position13-24
Position1-12を繰り返す。
動かす足を左右入れ替えて。
Position16では左足を後ろに下げる。
動かす足を左右入れ替えて。
Position16では左足を後ろに下げる。 Position21では右足を。
1-12でハーフラウンド、1-24で1ラウンドとする。
Conclusion
ハーフラウンド終わるたびに、腕を自然に下げ、呼吸を整えリラックスする。
スリヤナマスカの練習を止めるときは、数分間シャバサナをする。
鼓動がしずまり、呼吸が落ち着いて筋もリラックスするまで続ける。
Practice note
Position4において、通常の、またはセラピー目的であれば右足を後ろに下げる。
右足から始めることでピンガーラナディの活性化になる。
メンタル集中の目的であれば、左足から後ろに下げる。イダナディが活性化されて瞑想の効果が得られる。
Duration
スピリチュアルな効果には3~12ラウンドをゆっくり行う。
フィジカル目的では3~12を速く。
初心者は2~3ラウンドから始め、疲労を避け、数週間ごとに1ラウンド増やしていく。
上級者は多くやっても、体を壊さない程度にする。
一日に108ラウンド以上は浄化として用いられるが、専門の指導者のもとで行うべき。
スリヤナマスカは他のアサナの前に行うのが理想。
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